不正

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レイアウト作業は、その日に終わらず、次の日にまで持ち越してしまった。     でもやっぱりお客様が受付に来た時にすぐに対応できるようにして欲しいし…   等と考え、私は桐谷さんにその旨を話した。     すると、桐谷さんは…     「私…、社長の性格がなんとなくわかったんです。社長は[社長]という自分の立場をしっかり持っている方だと思うんですよ。社長は社長なんです。だから、社長が言われた事は絶対なんです。」     そう言われて、山内社長が[社長]だと言う事を改めて思い知らされた感じがした。     どこかで私は、[社長]という存在を忘れていたような気がしていた。   店を作り上げてきた、ただの気さくなおっさん…みたいな。     どこかで、友達感覚でいて、身内みたいな付き合い方をしていたのだ。     桐谷さんにそう言われて「あの方は【社長】なんだ」と改めて、社長とは偉大な存在だと気がつかされた。    
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