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○火葬場の待合室。
外はすでに夕暮れ。
広くて、ソファーがいくつもある。
アナウンスが流れ、一組の家族らしい団体が舞台袖から消える。
喪服姿が点々している。
初老の男、中村と中年男性の鈴木。
中村 鈴木ちゃん、最近、先生と会ってたんだって?
鈴木 少し用事があってね。おっさん、ガンだって言ってたから、もう顔なんかもげっぞっとしててね。
中村 前から聞きたかったんだけど。
鈴木 何が?
中村 なんで杉森先生の弟子なのよ?
鈴木 なんでって?
中村 だって、噂あったでしょ?
鈴木 あぁ、これ(おかま)じゃないかって?
中村 まぁ、単に目が悪いから、顔の近くで話さすのが癖だったみたいだけどね。
別のソファーに座っている中年女性、片岡順子。
渋そうな顔で煙草を吸っている。
そこに弁護士の澤村が来る。カバンを持っている。
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