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さすがに目を見開いたソウは、言葉を無くしていた。
「…………『魔界』?」
この頃そんなものはなく、唯一イザナミが治める黄泉の国があるくらいだったからだ。
しかしコウはそんなこと気にもとめず、さらに得意げに話を続ける。
「我は先刻海を越えた大陸にいってきたのだがそこで我らとは違う神をみたのだ。そして彼らの世界には『善』の世界と『悪』の世界があるらしいのだ」
さらにソウはキョトンとする。
「いやいやいや、貴方先刻この国を造る神たちを創造したばかりでしょう。何をまた気まぐれで言っているんですか」
「気まぐれではない。思いつきだ」
「言っときますが変わりませんからねそれ」
「……何を密談しておるのだ貴様ら」
「タカミ!」
彼女の後ろから、彼女によくにた男……高御産巣日神が現れた。
通称はタカミである。
彼もまた、無表情だった。
「実はかくかくしかじかで……」
「ふむ。かくかくしかじかか」
お決まりのやり取りが行われる。
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