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「わかったのですか?」
と、ソウ。
「いやまったく」
タカミはさも当然のように答えた。
そりゃそうだろう。
「まあそれよりもそう、魔界を作るために、貴様ら、我に力を貸せ」
タカミに説明するのが面倒だったのか、コウは少し不機嫌そうにつぶやいた。
二人はよくわからないままに力を貸すことはやはり納得がいかないらしく、不満そうな顔をして黙っている。
そんな二人をみて、さらに眉をよせコウは説明を加えた。
「要するに我はこの『人間』の他に、自由な『悪魔』と呼ばれる存在を作りたいのだ」
「悪魔?」
「向こうでは『人の心を迷わし悪の道に誘おうとするもの。サタン。デビル。デーモン。堕天使(だてんし)。極悪・非道・性悪(の人)のたとえ。』……らしい」
コウは取り出した洋書を開きながら答えた。
ソウはふうんと感心したように頷く。
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