00:プロローグという名の

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「しかしそれでは我らも『悪魔』になりますでしょう」 「確かにそうだ。向こうでは我らも『悪魔』と何ら違わん。だからこそおもしろいではないか」 やはり納得できないらしく、二人は首を傾げるばかりだった。 苛立ちを隠そうともせずに、コウは右手に球体を創りだし二人に命令する。 「いいから我に力を貸さんか!!」 彼は強引な性格だった。 「……承知致しました」 「御意」 二人はしぶしぶ球体に手をかざす。 「………本当に身勝手な方です」 「今に始まったことではあるまい」 二人がこっそりため息をつく頃には、球体は大きくなっていた。 さらに大きくなり、空間にシンクロしていくように球体は背景に溶けていく。 「なんだ、今更知ったのか」 そんなため息をしっかり聞きながらも、得意げにするこの彼の気まぐれで―― 魔界はかくして独自に発展し――― ―――今の魔界となったのである。  
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