01:紅い喧嘩師

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部屋の中は暗かった。 電気はないのか? いや、それ以前にもしかしたら留守だったのか…… ………いや、いた。 「あ、あの……」 奥の、社長室にあるようなデスクとイス。のイスに座り、上からジャケットをかけて目を閉じている、紅い髪の悪魔がそこにいた。 短髪で、顔は傷だらけだ。 「依頼したいんですけど………」 近くまでゆっくりと歩いて話しかけるも、一向に答える気配も動く気配もない。 もしかして…… 「ね……寝てる………」 どうやら寝ているようだ。 いやなんで寝てるんだよ。営業時間中じゃないのか今は。 「すみませんあの依頼……」 「くか―………」 「…………」 段々と怒りが込み上げてきた。 いくか?いっちゃうか? 僕は部屋に置いてあったハリセンをそっと装備する。 「いい加減起き」 「んー!」 「!」  
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