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出会い
ここはイギリスのロンドン
霧の都とも呼ばれ、通りには有名な美術館が軒を連ねている。
昼間は馬車が通りを走り、人通りが多くとてもにぎやかだが…
夜になると一転、人通りがなくなり酒場の店先の電灯が目につく。
一歩路地へと入れば、盗みや殺人が日常的に行われ、警察は夜中引っ張りだこだ。
そして今回のターゲットは、『スターズティア』という宝石。
日本では『星の涙』といわれている。
時価五千万円はくだらないという代物で、見た者の心を惑わすという言い伝えがある。
現在はロンドンの中央に位置するクラントン美術館で、厳重に保管されていたが……
今回、そのスターズティアを、一億円で買い取るという貴婦人が現れた。
一億という金を、現金で一気に支払うということは珍しく、さらに、それがご婦人ということで、メディアなどから大注目されている品だ。
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