幸せの瞬間

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放課後にデートをする時は、絶対あたしの家に寄ってから。あたしの着替えをするために、だってあたしたちの関係は世間からすると危ない関係だから。 「お待たせ拓弥。どこ行くの?」 なるべく大人っぽい服装に着替えて車に乗りこんだ。何で未成年ってそこまで子供扱いされるんだろう? 「んー……どこ行く?」 「考えてないの?」 「彩華が考えてんのかと。……じゃあさ、彩華がいつもどんな風にしてんのか知りたい」 「そんなんでいいの?」 彩華は目をパチクリとさせる。一応デートなんだろうけど、デートコースにはあまり適していないだろう。 「うん。遠出はまた今度な」 「了解」
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