不安の渦

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でも拓弥は今頃……仕事頑張ってるんだよね。あたしも頑張らなきゃ。 「よし!何か気合い入った」 最後の玉子焼きを口に放り込んだ。 「やっと本調子出てきたね」 「アカリありがとう」 ――キーンコーン 授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。 「次数学だし。まじ最悪」 数学だけはどうにも好きになれない。拓弥は数学得意だったなぁ。 「サボりはダメよ。拓弥さんに私が怒られるから」 そう言ったアカリにグイグイ引っ張られながら教室に連れて行かれた。 大嫌いな数学だけど考えがまとまったからか授業にも集中できた。
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