第11章

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両手と背中に抱きついてなのは達と別れた後 レインは医務室に呼ばれていた 医務室のイスに座り、シャマルに背中を見せている シャマルは真剣な顔つきでレインの背中や身体を見ると、手元にある資料を見て唸っている レイン「どうだ、シャマル?」 シャマル「どうもこうもないわ。よく今までこんな状態でいれたわね」 シャマルは呆れたように言っていた レイン「そんなに酷いのか?」 シャマル「ケガの方はもう大丈夫よ。でも、大丈夫じゃないのは魔力の方」 レイン「やっぱりな」 シャマル「魔力の方は、あなたも感じているようね」 レイン「はい」 レインはここ最近に感じる魔力に違和感を覚えていた いつもより魔力が乱れる そんな感じだった シャマル「ケガの報告の為に来てもらったけど…これは予想外ね」 再び資料に目を通している レインはその間にイスを半回転し、シャマルと向き合う シャマル「魔力の流れが乱れているわ。これはやっぱり…」 レイン「魔石の後遺症だろうな」 シャマル「そうなるわね…普通じゃここまで魔力が乱れる事なんてないはずだもの」 シャマルは真剣にこちらに見てきた シャマル「レインさん、よく聞いて…これ以上、魔石の力を使ったらいけないわ」 レインは何も答えずにシャマルの話に耳を傾ける シャマル「これ以上使ったら……本当に危ないなよ」 レイン「シャマルは俺が魔石の力を使うのは反対か?」 シャマル「ええ、反対よ。魔石の力所か、3日後の決戦にだって反対するわ」 レイン「でも、俺が行かないと……」 シャマル「わかってるわ、だから、私は何も言わない。でもね、魔石の力だけは使わないで、もし、次に使ったらどうなるか……」 それはレイン自身がよくわかっている だからこそ、レインは止まるわけには行かなかった レイン「それでも、俺は戦いますよ。なのは達の為にも」 シャマル「何の為にそこまで戦うのかしら?」 レイン「そんなの……簡単ですよ」 胸の中にある気持ち、それは…… レイン「あいつらを…守るために」
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