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だけど猫じゃない。
人間だった。
俺が触っていたのはソイツの真っ黒な髪
誰だ?
見た事のない顔。
思わず、そのサラサラの黒髪にまた触れる
「…………黒猫…。」
ソイツの第一印象は黒猫。
真っ黒な髪。
傷一つない白い肌。
長い睫毛。
薄く開いた、柔らかそうな唇。
これで瞳の色が金だったら、もっと黒猫みたいなんだが…
寝ているから瞳の色はわからない。
でもきっと普通の色だろう。
金なんて人間にいるわけない。
しかし綺麗な顔だな…。
女か?
いや、
ここに居るって事は男なんだろう
ここは男子校なんだ。
男は守里の髪を撫でながら、起きるのを待つ事にした
せっかく気持ち良さそうに寝ているのに、起こしたら悪いからな…。
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