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枯れた 花が
欲しがる 水は
あたしの 身体を
濡らすんだ
雨や嵐も 潤せぬ
つれない 態度で
狂わせる
何も見えない
嘘のない 現実なら
何も見ないで
嘘だけの 世界で
よかったのに
今すぐ 見つけてほしくて
尾びれを 水面に
ちらつかせて
『つかまえてみろよ』って
挑発して
あんたの 気をひき続ける
人魚のように…
別に 腹をくくることも
小さな 決意も
楽なもの
単純なことだよ つまりは
黙って
抱きしめてくれりゃいい
伝えたかった
散らばる 言葉
羅列させて 積み上げては
ぶち壊してく
愛おしすぎて 流した涙は
未練の塊 止まらなくて
泡のように 消える
運命でも
叫んで 声を枯らすんだ
人魚のように…
あと少しで
指が 触れそうなほど
近づいて 水面で
跳ねてみせる
それでも まるで
どうでもいいような
笑顔に 乱されていく
人魚のように…
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