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女「嫌なモン見た…最悪…ひでんマシンも手に入れたし…早く帰ろう…」
石川「待ちな」
―また敵か…さっきの粗チン二人の仲間か…
銀髪の女は先の出来事を教訓にゆっくりと振り返る。
―………!?
違う!!明らかに違う!!!
さっきの奴らとは明らかに格が違う!!!何なの、この地球の重量が全てのしかかってきた様な圧迫感は!?コイツは…マズイ!!!
石川「おっと、動かない方が良い。動いたら即死だ。分かるな?俺の言ってる事?」
女(私のポンスターのはかいこうせんとどっちが早い?いや、比べるまでもない。多分アイツは私がポンスターに命令するよりも早く、私の息の根を止める!!なら、どうするべき…?)
女「…ねぇ…」
石川「な、何だよ」
女「もしかしてアンタ達もこのひでんマシンを手に入れる為に、この塔に挑んでたの?」
石川「……そ、そうかもしれないです」
女(何?何なの?さっきまで高圧的な態度だったのに、私が話し掛けたとたん、しどろもどろになり出した…)
女「なら、取引しない?このひでんマシン、アンタにあげる。だから、此処は私を見逃してくれないかな?」
石川「…ま、まぁ良いと思いますよ…」
女(あっさり!!逆に怖いわね…)
リュウタ「頼む…ッ…石川!!!畜生ッ!!!あの野郎…俺のを…俺のを…ゴミみたいに見やがった。あの糞野郎に俺の分も…ッッ!!!」
石川「うるせぇ!!!」
ドゴォ
リュウタ「ぐふぅ」
女(理不尽…!!何なの…仲間じゃないの?分からない…こいつが分からない…)
石川「その何ですか…ひでんマシン…くれるんなら下さい。」
女「…良いわ。そのかわり絶対に見逃すって約束して…」
石川「約束します」
銀髪の女は石川にひでんマシンを投げ渡すと、急いでポンスターに乗った。
関谷「…待て」
女(こいつもまだ生きていたのか…)
関谷「名前を聞かせて貰おう…」
女「……」
リュウタ「名前だ名前」
女「………」
石川「名前は何ですか」
女「コギトだ」
関谷、リュウタ「……」
石川「覚えておきます」
コギト「じゃあな、何もするんじゃないぞ」
コギトのポンスターは勢いよく飛び上がり、その前空の彼方へ消えて行った。
リュウタ「なぁ関谷…」
関谷「なに…」
リュウタ「女の子の前で下半身は露出するもんじゃないぜ…嫌われるから…」
関谷「ワシも今日初めて知った」
因みに何故石川が途中から勢いを失ったかと言うと、彼は女の子との会話に慣れていない為、ド緊張していたのである。
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