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身の毛もよだつ寒気が襲う。
リュウタ「何だ何だ…すっげぇ寒気が…湯冷めしちまったのか…風邪ひかねーようにしないと…」
ヒワダタウンの銭湯に浸かり、関谷の吐瀉物を洗い流したリュウタは上半身だけ裸のまま、病院と洋服店に行った関谷とコギトを待っていた。
リュウタ「何か羽織れるもんさえあればなぁ…」
?「うわっ!!」
リュウタ「えっ?」
そこには少年とも少女とも見分けがつかない整った顔をした人がいた。網を片手に、パッと見、ボーイスカウトだかガールスカウト辺りの様な格好をしている。
?「ななな、何で上半身裸なんですか!?」
リュウタ「ちちち違います!!これは誤解です!!俺は露出狂とかそんなんじゃないですから!!例えそうであっても、紳士ですから!!変態という名の紳士ですから!!」
?「変態さんじゃないんですね…でも、そんな格好じゃ風邪…ひいちゃいますよ?」
リュウタ「大丈夫です……俺はこの後…風邪より悲惨な目にあいそうな気がするから…風邪くらい…へっちゃらです」
?「よく分からないですが…そうですか…」
リュウタ「そうなんです!!」
?「あのう…もしかしてポンスタートレーナーさんですか?」
リュウタ「え?そうですけど…」
?「石川御一行様のリュウタさんですよね…」
リュウタ「はい…」
?「やっぱり!写真で見たから分かるんです!!僕、ここヒワダタウンのジムリーダーのツクシって言います!!」
リュウタ「え、君ジムリーダーだったの?」
ツクシ「はい。若輩者ながらジムリーダーを務めさせてもらっています。このあと来るんですよね?」
リュウタ「えぇはい…行きますね」
ツクシ「わぁ!!楽しみだなぁ!!僕、負けないですから!!」
リュウタ「こっちも負けませんよ(石川がいるから)」
ツクシ「よーし!!燃えて来ました!!僕、一足先にジムに帰って待ってますから!!楽しみしてますよ!!」
リュウタ「りょーかい」
ツクシは満面の笑みを見せながら、手を振り駆けて行った。
リュウタ「僕っ娘…じゃないか…素晴らしい…いいバトルをしたいね…」
リュウタは知らない。
『彼』は男の子だという事を
リュウタは知らない
彼が虫使いであるという事を
自分とは決して相容れない存在だと
リュウタ「ヒャッハー!!!楽しみなジム戦だなぁ!!」
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