紺碧

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目が覚めた。 見慣れた店の天井は まだ酔った頭の俺には 少し揺れて見える。 いつの間にか かけられた 紺碧色の毛布から、 両腕を出して 背伸びをすると、 あくびと共に 小さな声が漏れた。 その声に 反応したように、 俺の目線よりも 少し高いところで 水が入ったグラスを ちらつかせたのは ゆみだった。
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