総聯のうそつき

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総聯のうそつきは、総聯設立以来の伝統だが、私は、総聯員である。済州道出身で、大韓民国籍で総聯員なのである。 民団・総聯間は幹部でない人は、比較的往来自由である。 総聯で「朝鮮画報」「イオ」買って、民団でチャング教室行っても別にどうと言うことはない。どちらの国籍条項も、南北を隔てていない。 私はホルモン屋・焼肉屋をやっていたから、「興銀」より「朝銀」の方が融資の審査が緩かったから、総聯員だったに過ぎない。 それも、国民金融公庫が特別永住権者を相手にするようになってから、総聯員であるメリットは少なくなった。強いて言えば、総聯員の忘年会が拾えるくらいである。 なぜ帰化しないのか、それは、辛い話である。 私の亭主は悪人ではなかったが、どこへ働きに出ても長続きしない甲斐性なしだった。ただ道楽者ではなかったから、何回会社やめてきても、またか!で、生活に困った事はない。 失業中は、飯さえ食わしとけば、職安通い、図書館通いしかしなかった。商売ものの肉に手をつけるのには参ったが。 それでも、この亭主のおかげで、滞在資格は繋いだし、永住権も早いうちに得た。 私は、日韓基本条約以前から永住権者である。 甲斐性なし亭主を持つことも、悪い事ではない。 但し「甲斐性なし」と「道楽者」がセットになった亭主を持つと悲劇である。 これに「女癖」が加わると地獄である。 女から見れば、男は、「ワガの女」と「ヒトの女」の区別さえつけば十分であって、この区別がつかない男が朝鮮人に多いのは、かえすがえす残念である。 甲斐性なし亭主を持つ利点は、家庭の主導権が握れる事である。 何もかも朝鮮式に出来る事である。
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