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最近じゃ妖怪にあまり会わない
学校には俺の居場所がない
俺にとっての居場所は妖怪や幽霊で
幽霊がいるからまだ大丈夫だけど
羽衣狐に会えないのは辛い
今でも人間と馴れ合う気はない
あいつ等は消えた方がいい
つーか消えろ 無くなってしまえ
そんな事を考えながら歩いていなかったら
突っ込んできたトラックに
気付けたかもしれない
冬だったから雪でスリップしたんだと思う
そのトラックが俺に向かって
突っ込んできた
ドンッ
と言う鈍い音と共にはねられ
地面に叩き付けられた
薄れ行く意識の中人混みの中に
羽衣狐がいた
思わず手を伸ばしたくなったけど
体が言うことをきかない
『…はご…ろ…も…ぎつ…ね…』
やっと会えた…
やっと羽衣狐に会えた…
そこで俺の意識は無くなった
“迎えに来たぞ
妾の恢”
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