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「確かにそうだが……」
高杉は、歯切れ悪い返事をした。
この状況で茶を持って来るなどと言い席を立てば……確実に、栄太郎に食べられてしまうだろうからだ。
高杉の頭の中で、葛藤が起こる。
(茶を我慢して食うか、栄太郎に食われる危険性を冒してまで茶を取って来るか……糞っ)
頭を抱え、溜息を吐き出した高杉を、栄太郎は口角を僅かに上げながら、ジッと観察する。
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