2, 特訓

6/9
前へ
/127ページ
次へ
「本当にすまない」 ヒョウ先輩が頭を下げる。 「ちょっ!やめてください!!俺が1人で勝手にやったんですから」 先輩が頭を上げた。 「特訓のほうは進んだの?」 良いタイミングで、フィン先輩が話を振ってくれた。 「あれから軽く魔源量の確認と武力の確認。あと実戦もちょっと…」 重い空気がとんでいったようだ。 「それにしてもゼス君はスゴいね!さすが、2年生で選ばれたことがあるね。でもリーダーにはまだ勝てないかな?」 「ちょっとからかわないでください」 「これは期待出来そうね」 さっきの特訓のデータを見ながら、フィン先輩が言った。 もしかしたら、俺に言ってくれたのかもしれない。 「アクアは何位だった?」 話を振ってやる。 聞かないでと言っているような顔で言った。 「絶対言わない!!」 「2年生だから仕方ないわね?20位さん」 フィン先輩がいやらしく言う。 「フィンちゃんがいじめてくるよ~」 アクアが俺に抱きついてくる。 「痛いってー」 「「「アハハハハハッ!!」」」 今日で雲のさらに上の存在の、リーダーチームの2人との距離が近づいた気がした。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加