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───小さな病院。
小さな病室。
小さく、狭い空間に
1人の病人と
その見舞ぃ客がいた。
その2人の間にできた
重たぃ空気は、小さな部屋をぅめつくし 部屋をさらに狭く感じさせる。
「窓...開けようか。」
そんな空気にたえきれず
気を利かせて僕は言った。
彼女は声を出さず
笑顔でうなずいた。
ゆっくり重たい体を起こし
窓に近づきカーテンを
開けた。
灰色のカーテンは光を
まったく入れてくれなかったようだ。
きっと二人の雰囲気に
合わせてくれたのだろう。
でも...こんなに美しぃ
景色が最初からあったなら
今みたぃな苦しくせつない
気持ちにならずに、すんだかもしれない。
そんなコトを考えると余計
胸が苦しくなった。
「まぶしぃね...でも
すごく綺麗...。」
彼女はそぅつぶやぃた。
彼女はまた笑っているん
だろうか...
それを見たらきっと
僕は───
見ない方がぃぃと思う感情
に対して自分の身体は
素直だ。
思わず彼女の顔を
見てしまった馬鹿な自分が
ここにいる。
そこには今見ていた
景色よりも美しく
光よりもまぶしい
笑顔があった───
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