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その笑顔を見た瞬間──
今の今まで僕の中に
たまっていたものが
一気にあふれだした。
「...うっ」
声にならない泣き声。
もう涙で景色なんて
見えない。
彼女があの光の向こうに
行くまで、ずっと泣かない
つもりでいたのに...
本当につらく悲しいのは
彼女の方なんだ───
彼女が泣かないコトが
自分の重荷になってる
なんて...考えなぃように
していたのに....
涙が止まらなぃ───
彼女の顔、におい、表情
声、奇麗な手、茶色ぃ目─
そのすべてを自分が
触れられなぃ─
見られなぃ─
感じられなぃ─
そぅなることを
恐れていた。
彼女が先に行ってしまう事
なんか、出会った時から
わかっていた事なんだ。
だけど...
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