終わりとはじまり

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心がボロボロになった瞬間。 確かに初めは身体目当てのようなもので付き合ったが、 本気で好きになってからは彼女を幸せにしたくて、 一生懸命彼女に尽くしたつもりだ。 したこともない料理を家で練習し、1人暮らしの彼女の家でパスタを振る舞ったり、 楽しんでもらえるようなデートプランを考えたり、もちろんちょっとしたプレゼントさえも…。 そうやって、彼女に優しくすればする程、彼女の態度はデカくなり、冷たくなっていった…。 俺は自分がどうでもいい人間に思えてきた。 「結局、本気好きになってもこれかよ。散々、踏みにじって。俺なんてどうでもいい男だろ。もう、恋愛とかやめよう。」 「何なんだよ、社会人て。金持ってたらそれでいいんか。」 「もう、女は信用しない。金稼いで、女買えるくらいになってやるよ。」 「水商売しよう。夜働いて、金稼いで、学生の俺なんかでも…。」 自暴自棄になった俺は、目の前に置いてある、フロムエーの求人広告をあさるように読み始めた…………。
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