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「「オラァアァァアァァァアアア!!!!!」」
ドシャーーーン!?
レンとディオ、二人三脚状態で教室のドアを乱暴に開けて顔面ダイブ。
ズザザと床を滑った二人は、ほぼ同時に視線を上げた。
肩で息をしている二人の目には、ホームルームまで残り一分を刻んでいる時計と、出席簿で肩を叩いて溜息を吐いているミオがいた。
「はぁ…はぁ…はぁ…。」
「フェル…も……むり…。」
少し遅れて、フェルトとロッティも到着。
膝に手を当てて咳き込むフェルトと、そんなフェルトにしがみつくロッティ。
「み、ミオ先生!ま、まだチャイム鳴ってないし、セーフだよな!セーフでいいよな!!」
「まったく…。」
レンの声に、ミオは肩をすくめて大袈裟なほど大きな溜息を吐いた。
「初日から騒々しい…と、叱りたいところだが…。まぁ今回は大目に見よう。ほら、いつまでも床で寝てないで、自分の席に付け。」
ミオの寛大な決定に、四人は安心したように息を吐いた。
フェルトは席に座ると、天井を仰ぎながら肩で息をしている。
隣の席のロッティは、席に着くなり机に突っ伏した。
一方、レンとディオは席に着くなり睨み合いの開始。
(あれだけ走っておいて、まだそんなに体力あるのね…)
フェルトは、そんな二人を見て(もう何も言うまい)と首を横に振った。
初日からクラスメイトたちの視線を集めてしまった四人。
だが、そんな事お構いなしに、ミオはホームルームを始める。
「(にしても、朝からこんなん胃に悪いで…)」
「(お前が寮の前で駄々捏ねるからだろうが…)」
「(まぁだそんな事言っとんのか?懐の狭い男はこれやから…)」
やれやれと言うように頭を振るディオ。
だが、まだ息が荒いままだったので、咳き込んでしまった。
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