プロローグ

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 俺は今、スパニッシュハーレムにいる。  ここはどんな国からきた住人もやり方次第で温かく迎えてくれる。  三年前、日本で暮らしていた孤児院が焼けて、宛てもなく親父の存在を追ってここにきた。  最初は右も左も分からず、ここの連中からはよそ者として冷たい目で見られていた。  ハーレムとは名ばかりのスラム街。  ニューヨークと聞けば都会のイメージだがここは違う。
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