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「エドガー君だね?」
「親父の知人だと聞かされたんすけど」
「そう。僕は彼の直属の部下だった。名前はキットソン。ジョージ・キットソンだ。キットと呼んでくれ」
「親父ってどんな人だったんすか?」
「君の父上はそれはそれは立派な軍人さんだったよ。物凄く勇敢な男で、部下を庇ってひとりで敵陣に突っ込んで行くような人間。僕らが軍にいた頃はちょうどベトナム戦争の末期で、大変な時期だった」
「それって俺が生まれる前の話っすよね?」
「そうだ。彼が退役して間もなく結婚されたと聞いてね。僕は小さな頃の君にも一度会っているんだよ」
「そっすか……覚えてなくて」
「気にするな。まだほんのベビーだったんだから」
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