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藤田は案の定、萱場さんに日頃の態度やら、専門能力についてうんぬんやらをなじられはじめている。
まあ、藤田は能力的には優秀なんだがオールラウンダーで、専門属性持ってねぇからなぁー。
まあ、馬鹿だからほっておこう。
あ、萱場さんがまた顔色悪くなった。
俺は、この何時もの対処課の日常をよそに、眠い目を擦りながら、外を見て遠くをみながらごちる。
「あーどんなやつだか知らないが…明日になったら早く相方きてくれー…」
―JR水戸駅 改札口―
通勤の時間も過ぎ、県庁所在地にしてはまばらに人がいる。
買い物している人間がそれなりにいる時間。
ひとりの女性が常磐線ホームから改札口を出てくる。
その姿と顔は不安げで、キョロキョロあたりを見回す。
そして、その右手には地図が書かれたメモを手にし。左には赤いキャリーバッグ。
「えっとー。ここを出て。北口…北口に行くと階段があって…。わかんない時は水戸黄門の銅像目印に…か………。」
女性はまたキョロキョロしながら、あたりを見回す。
「ああ、良かったなんか、東京みたいに人がごちゃごちゃ…いっぱいいなくて…」
さて、まず北口にむかって、女性独身寮にいかないと………。
「あ、ここ、おみやげに梅とか売ってる…みどりの窓口、こっちなんだ。電気やさんとか一応あるんだ…へぇ、あ、あそこのお店いいかんじ…映画館あるし。」
そうぶつぶつ良いながらその女性、
「ヘタレキャリア」
神魔官、市橋ゆずき
彼女は、
「南口」に向かって、歩いて独身寮を探しに向かって行った。
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