水央署

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なにより。自分の机を見る。 ここ、数ヶ月の事件の書類関係が雑多にたまりに溜まっている…。 「はぁ………………」 深いため息をつきたくなるものだ。 だって俺、パソコンさわったらなんか変な風になって壊れちまうからなあ…。 総務課から、もうパソコン回さないって言われちまったし………。 しかも、前の相方は、数年前の戦いで起きた、かなり犠牲者を出した。 「筑波山神魔払いの戦い」 での「筑波山憑依術式作戦」前線からの生き残りの一人で結構出来るやつだったんだが…。 ちょいとここ数年の無理とPTSDも実は陰ながら患っていたらしく。 残念ながら退官した。 まあ、俺も無理させてたし…。 とかぼーっとしていたら…。 「東儀…あんたもよ………いい加減さぁ…。その…書類の山なんとかしなさいよ…。課長はあんな感じだからいいけど…『胃痛持ち』が泣くから…。ちょっと可哀相だから。ね?」 高石さんから哀れみの目をむけられる。 はい、今、思ってました。 本当にすいません。 書類業務無能で。 まあ、高石さんも相方がいないから一人で片付けなければいけないし。 俺のパソコン音痴わかってるからあんまり強く言わないんだよな…。「すいません。」 これしか言えない。 ああ、これ、仕事出来ない人間の常套句だな…。 よっこらと藤田から離れ、椅子によろよろと座りながら小さくごちる。 「あー早く相方配属されねぇかなー」 愚痴しかでない口を自ら塞ぎ。 字を歪ませながら、書類にむかっていた…ら。 ゆっくらと、ドアが開いた。 「おーー…。これは、これは…また、酷い有様だな。」 眠たそうな重そうなまぶた目を向けながら、惨状をぐるりと見てボケーっとした有様でドア口に立つ制服姿の中年が一人。 俺達の上司。捜査対神魔部対処課、課長。 関義文(せきよしふみ)課長。 その人である。
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