1人が本棚に入れています
本棚に追加
なにより。自分の机を見る。
ここ、数ヶ月の事件の書類関係が雑多にたまりに溜まっている…。
「はぁ………………」
深いため息をつきたくなるものだ。
だって俺、パソコンさわったらなんか変な風になって壊れちまうからなあ…。
総務課から、もうパソコン回さないって言われちまったし………。
しかも、前の相方は、数年前の戦いで起きた、かなり犠牲者を出した。
「筑波山神魔払いの戦い」
での「筑波山憑依術式作戦」前線からの生き残りの一人で結構出来るやつだったんだが…。
ちょいとここ数年の無理とPTSDも実は陰ながら患っていたらしく。
残念ながら退官した。
まあ、俺も無理させてたし…。
とかぼーっとしていたら…。
「東儀…あんたもよ………いい加減さぁ…。その…書類の山なんとかしなさいよ…。課長はあんな感じだからいいけど…『胃痛持ち』が泣くから…。ちょっと可哀相だから。ね?」
高石さんから哀れみの目をむけられる。
はい、今、思ってました。
本当にすいません。
書類業務無能で。
まあ、高石さんも相方がいないから一人で片付けなければいけないし。
俺のパソコン音痴わかってるからあんまり強く言わないんだよな…。「すいません。」
これしか言えない。
ああ、これ、仕事出来ない人間の常套句だな…。
よっこらと藤田から離れ、椅子によろよろと座りながら小さくごちる。
「あー早く相方配属されねぇかなー」
愚痴しかでない口を自ら塞ぎ。
字を歪ませながら、書類にむかっていた…ら。
ゆっくらと、ドアが開いた。
「おーー…。これは、これは…また、酷い有様だな。」
眠たそうな重そうなまぶた目を向けながら、惨状をぐるりと見てボケーっとした有様でドア口に立つ制服姿の中年が一人。
俺達の上司。捜査対神魔部対処課、課長。
関義文(せきよしふみ)課長。
その人である。
最初のコメントを投稿しよう!