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ゼロスは一目散にベッドから降り、近くにある鏡で自分の姿を見た。
ゼロス「…な、なんの冗談だ…こりゃ…」
余りに衝撃的すぎて、震えながら目を丸くして後ずさりをする。
ゼロス「う…。うわーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
ゼロスは頭が混乱し、部屋から逃げるようにして出ていった。
ソル「ふんっ、いい気味だぜ」
ソルは鼻で笑った。
その時。
真也「ん…んん」
真也が体を起こした。
ソル「真也!」
一同は真也の元にあつまった。
美月「お兄ちゃん!もう怪我は大丈夫!?」
真也「うん。もうすっかり大丈夫だよ」
すると、真也は何かを思い出し、ソルに向き直った。
真也「ソル!ゼロスさんは!?」
ソルはニヤリと笑った。
ソル「ゼロスは自分の姿を見てどこかへにげていったぜ」
真也「なんだって!?」
真也は部屋のドアに駆け寄った。
ソル「いい加減にしろ!!!なんであんな敵の方を持つんだ!!」
真也は顔をこわばらせてソルに振り返った。
真也「いい加減にするのはみんなの方だよ!!!!」
ソル「っ!?」
ソルは目を丸くした。
真也は少し落ち着きを取り戻し、魔界勇者達に向き直った。
真也「みんなは最初、誰に地球に飛ばされた?」
ミナツ「ゼロス…」
ミナツは無表情で答えた。
真也「そう!ゼロスさんがみんなを地球に送ってくれなかったら、僕達は出会う事なんてなかった」
真也は俯いた。
真也「そして…僕はソルと出会わなければ、学校でいじめに耐えきれず、自殺するところだった…」
その言葉に美月も俯いた。
美月「美月も…ミントママに出会わなかったら、きっと今でもママに虐待されているの…」
真也は沙希と祐二に向き直った。
真也「ルミカやミナツを蘇らせる提案をしてくれたのは誰?」
祐二「ゼロス」
真也「そう。ミントさんの部屋にある何千冊もある魔導書からソウルキーの事を調べるのは余りに酷だ。けどゼロスさんが居たから、僕達はすぐにソル達を蘇らせる事が出来たんだ!」
沙希「ボクは異世界で強さの意味を見つける事が出来た。…それもゼロスのお陰なのかも…」
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