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それらの言葉を聞いた魔界勇者達の顔は段々と和らいでいく。
ミント「そうね。確かにゼロスは魔王だけど、私達と地球勇者達を引き合わせてくれたのは事実ね」
ミナツ「ゼロス。ホントウハ、イイヒト、カモシレマセン」
ルミカ「バカ魔王も実は役にたってる訳ね」
ソル「…」
真也「ソル…。まだ納得できないかな?」
真也は少し悲しい顔でソルに問いかける。
ソルは何かが吹っ切れたように笑顔で真也に向き直った。
ソル「真也の言うとおりだ。俺は真也やみんなに出会えて本当に良かったと思ってる!そのきっかけを作ってくれたゼロスをいつまでも敵なんて言っていがんでいる自分が情けなくなってきたぜ」
美月「じゃあ早速ゼロスを探しに行くのー!」
美月はドアに駆け寄った。
真也「ちょっと待って!」
真也の言葉に美月は足を止めた。
真也「ゼロスさんは僕が探しに行く。みんなは…」
真也は一同に何かを頼んだ。
一方ゼロスはミントの家から出ていき、住宅街を漠然と走り続けていた。
ゼロス(なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!!!!なぜこの俺様がこんな目に!!俺様は愛、友情、平和の次にガキが嫌いなのに!!!!)
ゼロスは恥ずかしさと絶望で目を閉じた。
その時。
ドンッ!
ゼロス「ぐはっ!」
ゼロスは下校途中の小学生にぶつかり、しりもちをついた。
小学生は6年生ほどの男の子であり、3人で下校していた。
「痛ぇえな!!」
ゼロスにぶつかった男の子はゼロスに叫んだ。
ゼロス「あぁ?」
ゼロスは立ち上がり、鋭い目つきで男の子達を睨みつけた。
ゼロス「貴様らがたらたら歩いてるからだろうが!このクソガキが!!」
それを聞いた男の子達は爆笑した。
「ははは!何がクソガキだ!お前の方がクソガキじゃないか!」
「おい。この生意気なガキちょっと痛めつけてやろうぜ!」
「だな!このガキはしつけがなってない」
男の子はゼロスの首根っこを掴み、ゼロスを持ち上げた。
ゼロス「何しやがる!!離しやがれ!!!」
ゼロスはジタバタと手足を動かす。
その時。
手が男の子の鼻に当たった。
「痛っ!!!このガキもう容赦しねぇ!!!」
男の子達はゼロスを持ち上げたままどこかへ連れて行った。
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