二章 仲間

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ゼロスは人気のない工場の裏に連れてこられた。 ボガッ!! ゼロス「ぐっ!!」 男の子はゼロスを殴り倒した。 「今からお前をしつけてやる!!」 ゼロス「く…ちくしょう…」 ゼロスは痛みで目を細めて男の子達を見上げる。 男の子達はゼロスを取り囲み、暴力をふるう。 ボガッ! ゼロス「ぐはっ!」 ビシッ! ゼロス「がはっ!」 ゼロスは殴られながら、考えていた。 果たして自分は今までこのような仕打ちを受けた事があるのかと。 服従させていた堕天使や悪魔達は、このような惨めな気持ちをしているのかと。 力を失い、不幸な目に合い、ゼロスは初めて弱き者の気持ちを理解した。 その時。 真也「何をやっているんだ!!!!!」 遠くに真也が現れ、叫んだ。 「やべっ、逃げろーーー!!!!」 男の子達はゼロスを放って全速力で逃げ出した。 真也「ゼロスさん!!」 真也は傷だらけで倒れているゼロスに駆け寄った。 ゼロスは少し顔を上げ、真也を見上げる。 ゼロス「貴様は…」 真也はゼロスに手のひらを向けた。 真也「…。リーフ!」 真也はゼロスの傷を回復した。 ゼロスはゆっくりと立ち上がった。 ゼロス「貴様…。なんでいつも俺様を助けやがるんだ!俺様は魔王だぞ!?」 ゼロスは真也を睨みつけた。 すると、真也はニッコリと笑った。 真也「ゼロスさん。ちょっとお話ししませんか」 ゼロスは顔をしかめたが、ゆっくりと頷いた。 ゼロス「まぁあいいだろう。貴様が何を企んでいるかこの耳で聞いてやる」
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