一章 魔王ゼロス

2/10
前へ
/174ページ
次へ
ソル達は巨大な城の門の前にたどり着いた。 歩道はそこまでで終わっている。 ソル「ここがゼロスの城か」 ソルは顔を強ばらせ、城に向けて歩き出した。 ミント「待って」 ソル「?」 ソルは歩みを止めてミントに振り返った。 ミント「門の隣に立て札があるわ」 すると、ルミカは立て札に駆け寄り、立て札に書いている文字を読む。 ルミカ「〔おいクソやろうども、こっちじゃねぇんだよ。あっちの方向にある会場に来い。騙されるなんて、きさまら本当にクソやろうだな!ひゃ~っはっはっはっはっはっは!!!〕ですって。あと右の方向に矢印が書いてあるわ」 それを聞いたソルは苦笑いをした。 ソル「なら最初っからその会場に向けて歩道を出せってんだよ」 ソル達はその矢印に向かって歩みだした。 それからしばらく歩くと、大きなドーム型の建物が見えてきた。 ミナツ「アレガ、カイジョウ?」 ソル「あの中にゼロスが居やがるんだな」 やがてソル達はドームの入り口の扉の前にたどり着いた。 ソルは仲間達に振り返った。 ソル「みんな。準備はいいか?」 ミントとルミカは顔を強ばらせて頷き、ミナツは無表情で頷いた。 その後、ソルは扉に向き直った。 ソル(ゼロス…。今度こそお前との戦いに終止符をうつ!) ギー… ソルは扉を開けた。 ドーム内はかなり広い空間になっていたが、電気が点いておらず、真っ暗であった。 ルミカ「真っ暗ね…」 ソル「でも場所はここで間違いないはずだ。とにかくドーム内の電気をつけないとな」 そして、ソル達は全員ドーム内に入った。 その時。 バンッ!!!! 勢いよく入り口の扉が閉まった。 ソル達は目を丸くして後ろを振り返った。 そして。 ゼロス「ひゃ~っはっはっはっはっはっは!!!!!!」 どこからともなくゼロスの高笑いが聞こえる。 ソル達は振り返った。 すると、スポットライトの一筋の光を浴びているゼロスが腕を組んで少し遠くに立っていた。 どうやらゼロスは舞台の上に立っているようである。
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!

55人が本棚に入れています
本棚に追加