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-魅録
その豊富な知識は俺らが出会った事件にどれだけ役に立ったことか。
他の連中は、多趣味だの冷たいだの何だの言うけどさ、それ全て含めて清四郎だろ?
わかってないんだよなぁ…。
なぁ、清四郎。
初めて会ったあの時から、ずっとお前を見てきたよ。
そりゃ俺だって健全な男子高生だぜ?普通の恋愛だってするさ。その……“チチ”って言ったかな。
その子に脱線した事もあった。
でももう会えないし…忘れられないとか言っといて、記憶は薄くなった。
清四郎を想い出したから……。
悠理と結婚するってきいたときには、何故か悔しかった。
可憐の野梨子と悠理に対するキツい一言から始まったコンプレックスについてのケンカ。
清四郎を敵に回すって心臓に良くない……。結局、最後は仲直り出来てホントよかった。
悠理が泣くと、慰めるのはいつも清四郎。羨ましい限りだ。
そして直ぐに泣き止む。慰められるために泣いてんじゃないのか?
ほら、清四郎って男にモテんだろ?まぁ、俺も男だが…(苦笑)
毎日毎日清四郎のもとに寄ってくる野郎どもは、俺が裏でね……(妖笑)
と…ともかくだ!今までずっと俺は、我慢してたんだ。
そして今も我慢してる。
だけど……
いつか絶対、
堕としてやっから。
誰にも邪魔させねぇ。
覚悟しとけよ、清四郎。
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