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「信じられませんわ!!!」
──怒りで野梨子の顔が紅潮している。
「美童からおっしゃってきたんですのにこんな扱い酷いですわ!」
「野梨子ぉ~ごめんってばぁ、ほんの出来心だったんだよぅ…」
「美童は'ほんの出来心'で、女性にあのように接するんですの!?私とお付き合い始める時、それはもうしないと約束したでしょう!?全部嘘だったんですの!?」
「…ぃゃ…そんな……コト……」
「否定の言葉も出ないんですの!?………もう、いいですわ!!!」
ガチャッ 🚪ミ ばたん!!!!!!
酷い……酷いですわ美童…。
好きに…なり始めましたのに…
愛し…始められましたのに…
「ヒック……クスン……」
気付いたら涙が溢れていた。
廊下に
誰もいなくて良かった。
「……野梨子…?」
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