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-裕也
一時期は、本屋での万引きを見逃してくれ、父親の掛軸盗んで迷惑かけちまった女の子に惹かれたこともあった。
しかし、掛軸事件の後魅録の親父さんが手配してくれた自動車修理工場で働くうちに、だんだんと記憶が薄れていった。
その代わり、違う奴のことばかり考えるようになった。
アイツ(野梨子)の傍にいつもいた男のことを……｡
何故か忘れることが出来ないんだ
ソイツの存在を……｡
T大の空手部とかいったか?奴らの相手して負ったケガ手当てしてもらったこと、あん時はスルーしてたけど､
今思うとなんかすっげードキドキすんのな…//
だってよぉ…ソイツの手がオレの顔に触れそうなくらい、近くにあるんだぜ？
何より、魅録のダチだから、イイ奴ってことだろ？
オレは
《菊正宗清四郎》
アンタに恋してる。
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