プロローグ

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――ポタッ。 ―――ポタタ。 僕の手から顔、わき腹、腿、といったいろんな部位から赤い液体が滲み出ている。 ―痛い。 ――痛いよ…、痛い…。 あまりの激痛で僕の顔は苦痛を訴えるように歪んでいる。 でもどうしてかな。 君の方が悲しそうに歪んでいるょ…。 そんな顔されると胸が痛いよ。 ごめんね…。 ごめんね…、ごめんね。 泣かないで欲しいな。 「…ごめんね、藍」 藍の涙…、紅いね。 ごめんね、藍…。 なんだか君のとこまで手が届きそうにないみたいだ…。 ―フッ。 ――――そこで僕の意識は途絶えた。 「嘘つき…。」
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