Story.1

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その日も、いつもと同じように起きて、学校に行くはずやった。 用意をすませて、両親がいるであろうリビングへと足を運ぶ。 「あれ…?」 そこには誰もいなかった。 疑問に思って辺りを見回すと、テーブルの上に一枚の紙。 「なんやろう…」 どうやら両親が俺に向けて書いたらしい。 そこには有り得ないことばかり書いてあった。 「亮へ。 実はお父さんが宝くじを当てました! なのでこれから夫婦水いらずで世界旅行に行ってきます! とは言っても可愛い息子が心配なので、亮の学校に頼み込んで、急遽学生寮に亮を済ませることにしました。 亮は自炊出来るわよね? 頼れる先輩ばかりだそうなので、亮も安心出来ると思います。 帰ってくるのは、いつになるかわからないけれど、多分一年後くらいかな? それまで、亮は自炊生活頑張ってください。 きっといい経験になると思います。 ここに地図も同封しておきます! それじゃあよろしくね! お母さんより。」 しばらく口が空いたままふさがらなかった。 人間ってホントに驚いた時、こうなるんやな…。 「……はあああ!?」 やっと発したのはこの一言。 ありえへんありえへん… ほんまにこんなことあってええの!? 一年も息子置いてくなんて… 「あんのアホ親があああ!」 。
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