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その日も、いつもと同じように起きて、学校に行くはずやった。
用意をすませて、両親がいるであろうリビングへと足を運ぶ。
「あれ…?」
そこには誰もいなかった。
疑問に思って辺りを見回すと、テーブルの上に一枚の紙。
「なんやろう…」
どうやら両親が俺に向けて書いたらしい。
そこには有り得ないことばかり書いてあった。
「亮へ。
実はお父さんが宝くじを当てました!
なのでこれから夫婦水いらずで世界旅行に行ってきます!
とは言っても可愛い息子が心配なので、亮の学校に頼み込んで、急遽学生寮に亮を済ませることにしました。
亮は自炊出来るわよね?
頼れる先輩ばかりだそうなので、亮も安心出来ると思います。
帰ってくるのは、いつになるかわからないけれど、多分一年後くらいかな?
それまで、亮は自炊生活頑張ってください。
きっといい経験になると思います。
ここに地図も同封しておきます!
それじゃあよろしくね!
お母さんより。」
しばらく口が空いたままふさがらなかった。
人間ってホントに驚いた時、こうなるんやな…。
「……はあああ!?」
やっと発したのはこの一言。
ありえへんありえへん…
ほんまにこんなことあってええの!?
一年も息子置いてくなんて…
「あんのアホ親があああ!」
。
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