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それから授業をほとんど寝てすごし、昼休み。
「で?亮ちゃんどうしたの?」
何も食べるものを持っていなかった俺は、適当にぴぃと仁が持っていた昼飯をつまみ食いしていた。
「…せや。聞いてや…」
朝から起こったことを事細かに二人に伝えた。
「「…ええええっ!?」」
二人の驚いた声が綺麗にハモる。
まあ、そりゃそうなるやんな…。
「え、ちょ、じゃあ亮ちゃん…ええっ!?」
未だ事実を飲み込めていないらしい仁はすっとんきょうな声をあげて固まってしまった。
「…待って、じゃあ、これから亮ちゃんは寮で独り暮らしする…ってこと?」
そんな仁を余所に、少し落ち着いたらしいぴぃは、俺にそう尋ねた。
「おん…。一年だけらしいけどな。」
「びっくりだね、あの過保護な亮ちゃんの両親が亮ちゃん1人残して旅行なんて…しかも一年!」
流石のぴぃもポーカーフェイスが崩れて本当に驚いた顔をした。
「過保護も何も、息子1人置いてく親なんて、俺、見たことあらへんし…」
そんなことを話していると、今まで固まっていた仁が突然口を開いた。
。
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