-†-序章-†-

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【甲賀の里】 甲賀の里とは、地図にはなく里の者以外は知ることのない忍里である。 人口は、20人程度でその内の15人以上が忍者やくの一であるため、里を抜ける者は未だに一人もいない。 しかし、軍に見つかった今里は苦渋の選択を迫られていた。 そのころ、若き忍である甲賀隼は山に隠り修行していた。 隼が刀の修行をしていると、一人の若きくの一が現れ片膝をついた。 「隼様…御頭がお呼びです」 隼は刀をしまいくの一に近づいた。 「何かあったのか!?雛っ?」 「はい。大事なお話が…」 「よしっ!!里に向かいながら話を聞こう」 2人は、急いで里へ向かった。 「雛!!話とは何だ!?」 「軍に里を見つかったらしいです…」 「なるほど…それは急ごうっ!!」 2人は、スピードをあげた。里に着くと、急いで里の長のところへ向かった。 「才蔵様っ!!今、戻りました」 「来たか…座れ」 才蔵とは、伊賀才蔵といい伊賀の里の者であったが伊賀の里は20年前に軍によって滅ぼされ、その伊賀唯一の生き残りである。 そのあと、甲賀の里に転がり込み甲賀鷹虎の弟子として甲賀の者となり、今では鷹虎の後を継ぎ甲賀の里の長になった。 「雛は、外に出ていろ…」 才蔵は雛を外に出した。 雛はくの一でも、一番下の階級の下忍であるために里の会議には出られないからである。 「雛から話を聞いたか?隼!?」 「はい。軍が里を発見したと…」
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