14人が本棚に入れています
本棚に追加
「さっき、シータに剣が効かなかったのは……? それもオリウスの能力なのか?」
「いや、あれはセシルの剣だから斬れなかったんだ」
オリウスとセシルは仲が良いからね、とマイケルは続けて言う。
エドワードは回想し、思考する。
確かにセシルは聖剣をミストダイと、霧を殺す剣だと、エルフェントを滅ぼす剣だと言っていた。
それはつまり、エルフェント以外は斬れない、と言う意味なのだろうか。
エドワードは疑念を晴らす為に近くの枝に剣を振り下ろす。
枝は簡単に、至極簡単に斬れた。
と、いうことは、先程シータに刃が通らなかったのは、やはり恐らくオリウスとセシルの仲に関係しているのだろう、とエドワードは納得した。いつまでも立ち止まっている訳にもいかないのだが、立ち止まって思考しているエドワードに対して、
「そろそろ行こう、エドワード」
と、マイケルは言う。
そして、山頂を見上げながら、歯を食い縛りながらマイケルは続けて言った。
「さっきのあの光……エルフェントが復活してしまった」
最初のコメントを投稿しよう!