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そんな毎日が何日も何日も過ぎ、何年も経ったある日。
「パフ、僕は旅に出ようと思うんだ」
小さな少年から立派な青年へと成長したジャッキーは、パフにそう告げた。
「もっともっと遠い街を見てみたい。知らない場所に言って、いろんなものを見てみたいんだ」
青紫のドラゴンは、寂しげに微笑んだ。
「ジャッキー、そうしていろんなものを見たら、また戻ってきて、その話を僕に聞かせてくれるかい?」
「もちろんだよ、パフ。僕達、友達じゃないか!」
ベージュの帽子を被り、ジャッキーはパフを振り返る。
「僕はきっと、ここに戻ってくるよ。行ってきます、パフ」
「きっと帰ってきてね。行ってらっしゃい、ジャッキー」
ゆっくりと砂浜を歩いていく青年の後ろ姿を、パフは見えなくなるまで見送った。
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