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しかし竜舞には一つ困った事がある。
竜舞の背後に麗しい程に美しい女性が抱きつこうとしていた。
竜舞はひょいと横に避けた。
女性は竜舞がいた場所に転げた。
「痛いではないですか?
照れ隠しし過ぎです」
女性は立ち上がり竜舞を見た。
この女性は大江道場の娘、大江恵(おおえめぐみ)。
竜舞に暇がある毎に構ってくる。
出会いはこの道場に来た時。
その時からこんな感じだった。
「誰が照れ隠しだ。
出会った時からそうだが、何故私につきとまう?」
竜舞は不審そうに恵を見た。
恵はモジモジし、中々答えない。
「まあ気にならんから答えなくたくば答えなくていい。
鍛練をしてくる」
竜舞は恵に背を向け歩き出す。
「隙あり」
恵は竜舞に突っ込む。
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