第一章

2/9
135人が本棚に入れています
本棚に追加
/60ページ
朝から運はついてなかった。 だって、今日仏滅だし。朝の占いだって12位だし。 ギャグみたいだけど、道端に落ちてるバナナの皮を踏んで派手に転んだ。 友達には爆笑されるし、その他周りにいた人間にはクスクスと笑われて恥をかいた。おまけに膝小僧を擦りむいて高校生だけどちょっと泣きそうになった。 そんなんだったんだ。 でも、もう放課後だから“今日”と言う日もあと数時間。家帰ってご飯食べてテレビちょっと見て母に急かされながらお風呂に入ったら今日は早めに寝よう。 私は悪いことは、寝ちゃったら忘れる都合のいい頭を持ってる。 きっと明日にはまたいいことが…待ってる! でも、重要なのは“今日”はまだ終わってはいない。 “今日”はたまたま運が悪い日だっただけ。
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!