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「と、とと友達待ってるんで!」
そう言って腕をふりほどこうにも力が勝てない。それにさっきより強く握られてるのかもしれない。痛い。
「じゃあ、行こうか」
「行きません!」
行ったら最後逝かされちまうよ!
麻紀ぃいい!!
早く助けてよ!
誘拐!これ完全誘拐だから!
「助けてぇええ!」
「チッうるせぇなぁ。おい、口ふさげ。車まわしてくるから。とっとと車連れ込むぞ。」
チンピラBに口をふさがれ担がれる。
う…そ…
暴れるけどチンピラBには全く効かない。
「おい、コレ。」
車から出てきたチンピラAが布みたいなものをBに渡しBが私の口にそれを押し付けた。
「ふぬっ!」
思いっきり吸い込んでしまい途端に意識が朦朧とする。
「やっと大人しくなったぜ。」
ニヤニヤ顔を見合わせるやつらの顔が歪む。
誰でもいいから助けてよ。
「…ねぇ、その子どこ連れて行くの?」
最後にそんな救世主の声を聞いたような…
あたしのただの願望の幻聴なのか…
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