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「それで原因は何なのでしょうか?」
光子郎が待ちきれずにゲンナイに質問する。
「闇の選ばれし子供たちだ。」
「闇の…選ばれし子供たち。」
「何なんだよ?それ。」
「言うなれば君達とは正反対の選ばれし子供たち。その闇の選ばれし子供たちがデジタルワールドを支配しようと暗躍し始めたらしい。」
「なるほど。ところで、ゲンナイさん。1つ気になることが有るんです。」
「何だ?光子郎。」
「昨日被害にあった始まりの町を見てきました。あの破壊力はどうみても完全体以上の力でした。僕達の持っている紋章以外にも紋章が有るんでしょうか?」
「・・・・・・確かに。君達の紋章以外にも紋章はある。だがその紋章はデジタルワールドの闇の部分。ダークエリアの力を抽出して作られたもので本来ならこちらの世界に干渉してはいけないことになっている。それが何者かによって持ち出されたのかもしれない。」
「じゃあそいつらは完全体になれるのか。」
「いや、それは甘い考えだ。」
「どう言うことなんですか?」
「闇の紋章は持ち主の心が強く表れやすい。その為紋章の持ち主が心に負の感情に支配されればされるほどデジモンの力は強くなっていく。つまり究極体になるのもわけないかもしれない。」
「じゃあそいつらに対抗する術は無いってことかよ!」
「お兄ちゃん…。」
「太一。落ち着いてくれ。対抗策が無いと言うわけではない。」
「本当か!?」
「あぁ。」
みんなの顔が明るくなった。そしてタケルが訊ねる。
「その対抗策ってどういったものなんですか?」
「それは君達。つまり大輔、タケル、ヒカリ、伊織、京、賢の6人の心から新しく紋章を作り出すと言うものだ。」
「どうして僕達は入らないんですか?」
「それは君達の紋章が彼らに受け継がれているからだ。」
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