第1章 崩れ去った『日常』

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突然、背後から声がかけられた。 振り向くと、ボロボロながら元気そうな聡がいた。 「聡!!良かったぁ~!生きてたか」 「へっ!知ってんだろ?俺はしぶといんだぜ?」 本当に元気そうだな…… 「そうだ!!親父とお袋を知らねぇか?」 聡は俺の質問を聞くと表情が暗くなった。 「少し前に見つかってる生存者の名簿を見たが……お前の親も俺の親も名前がなかった」 嘘、だろ? 親父とお袋が死んだ? い、いや…… 「まだだ、まだ見つかって無いだけだ!……きっと………っく………」 俺はその場に泣き崩れた。
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