第1章 崩れ去った『日常』

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『イーグル3、綾瀬!聞こえるか?』 「はい、聞こえます」 『イーグル2が滑走路に入ったらお前はエプロンに移動しろ!』 「了解です」 俺が返事をすると隊長の機体が加速していく。 『イーグルリーダー、クラウド、離陸』 隊長機が離陸する。 そして、イーグル2、大神二尉の機が滑走路に進入する。 俺はスロットルを操作して機体をエプロン上に進めた。 『イーグル2、ウィンダム、離陸』 『イーグル3、ヴァイパーで良いな?』 管制塔が俺のコールサインとTACネームを確認してくる。 「はい」 『よし、イーグル3、滑走路に進入せよ。離陸を許可する』 俺は機体を滑走路に進める。 発進位置についてスロットルを操作してアフターバーナーに点火する。 機体は徐々に加速していき、離陸速度に達したので操縦桿を引いた。 「イーグル3、ヴァイパー、離陸」 離陸時独特の浮揚感を感じた後にレシプロ機とは桁違いの身軽さを感じた。 『イーグル4、シャムロック、離陸』 聡も上がってきたようだ。 『百里管制よりイーグルリーダー、本基地を基点に方位284に戦爆連合6機を捉えた。恐らく東京空襲が目的と思われる。しかし、東京の対空施設は未だ充分とは言えない。至急迎撃せよ』 『イーグルリーダー、了解。クラウドより各機、方位284に旋回、敵爆撃隊の迎撃に向かう』 『ウィンダム、了解』 「ヴァイパー、了解」 『シャムロック、了解』
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