03.

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 レンが何かを決意し動き始めた頃、リオンは―― 「やっぱり黒翼の仕業ね‥‥」  “死の森”の奥深くにある洞窟に来ていた。  洞窟の中はかなり広く、実験に利用され失敗したとされる魔物達の死骸達が無造作に捨てられていた。 「ごめんね‥‥助けてあげられなくて‥‥」  リオンは死骸の山に近づくと、地面に膝を付き両手を合わせると小さく言った。 「‐四ノ舞‐浄火‐」  そして目を閉じたまま魔物達に両手を翳すと、上位級に当たる魔法を唱えた。すると亡骸に小さな青白い炎が灯り、少しずつ大きくなり全てを包み混んだ。 「貴方達の仇は私が必ず討つから‥‥」 ‐‥‥リ‥‥ウ‥‥‐  炎を見ながらリオンは強い意思と共に言い、全てが塵となり風と共に消えた。
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