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しかし凪先輩の怖さを忘れてはいけなかった。
「何、咲に名前で呼ばれてにやけているの。気持ち悪い」
そうこの毒舌を忘れてはいけなかった。
凪先輩は美人だけどやっぱり怖すぎる。
「そんなこと言っちゃった駄目よ、凪」
朝川先輩が僕を弁解してくれた。あぁすごく嬉しい。
「だって本当のことじゃない、今もにやけているし」
「そんなことないわよね、高志君?」
否定できない。まったく否定できない。
「ほら、否定できないじゃない」
「えっ、じゃあ本当だったの?」
僕は穴があったら入りたくなった。
「変態君、咲から離れてさっさと帰りなさい」
僕は凪先輩にそう言われるともう何も言えなくなり、部屋を出て走って帰った。
「凪!!ちょっと言い過ぎよ!」
「ゴメン咲、だって戸羽だったもん」
「えっ、どういうこと?」咲がキョトンとなる。
「な、何でもない!!」凪はそっぽを向いたがしばらくすると、おもむろにメモ帳に何か書き始めた。
「はい、咲これ」そう言ってメモをビリビリと切って咲に渡した。
「えっ、これって」
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