第1章

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ムロ「ハッ!」 起き上がった時には朝日が洞窟内に射し込んでいた。 ムロ「夢・・・か・・・」 体が寒い。 昨日の突然の雨で体が冷えきっていた。 ムロ「サング・・・起きろ。」 サング「ん・・・あぁわりぃ。朝・・・か?」 ムロ「そうだ・・・。」 サング「・・・昨日の事は・・・夢・・・じゃないよな?」 ムロ「そんなことあるわけないだろ。」 サング「そうか。・・・なぁ一度家に行ってみようぜ?」 ムロ「・・・そうだな。」 正直いくきになれなかった。だがお袋の話した家の地下に行く約束を果たすために重い腰を上げた。 ザッザッ・・・ 雨はすっかり晴れており陽射しが眩しかった。 サング「お・・・おい・・・これって。」 サングが戸惑うのも無理はない。村の家がないのだ。何処にも・・・ サング「こいつはぁ・・・全部あいつらが・・・」 ムロ「まて・・・怒りは正しい判断をさせてはくれないぞ。」 サング「ムロッ!!テメェこの状況でなんでそんなに怒らねぇんだ!」 サングは俺の胸ぐらをつかんできた。 ムロ「これが怒っていない顔に見えるか・・・?」 サング「・・・ッ!」 目の奥にあるムロの怒りにサングは多事炉異だ。 サング「わ、わりぃ。」 ムロ「いや大丈夫だ。俺も悪いんだ・・・。」 二人の間に重い空気が流れた。 ムロ「行こう・・・」 サング「あぁ・・・」 俺達はあの楽しかった家に戻るために道のない道を進んだ。
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