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「そういえばさ、ここ砂漠じゃん?」
「ああ、そうだが?」
俺が変態に話し掛けると、とても気持ち良いとは言えない辛辣な口調で返してくる。そんなに襲えなかったのが残念だったのか。
とにかく話を進めよう。
「いきなり章のタイトルが関係なくなったんだけど」
「……だからといって、こんな短いページ数で変える訳にもいかないだろう」
即答――とまではいかないまでも、軽快に答える変態。少しはやるらしい。
いいだろう、ならば俺も本気をだしてやる。
「まいりました」
「早いな、おい」
当たり前じゃないですか。だって俺ですよ?
口で勝てないと分かったら潔く手のひらを返すのは当然です!
「というよりだな、そんなことはどうでもいいんだ」
「え、どうしたんですか?」
「急に敬語に戻しやがったっ? ……コホン、あの宿の修理費は俺が出したのだから、当然、お前には修理費分もメイドとして働いてもらうことになる」
「なん……だと……?」
当然の責務だ、と俺を見据えるご主人様。なるほど、この件でやっと性欲処理の仕事が付随してくる訳か。
「……変た――狡猾ですね、ご主人様」
「今明らかに変態って言いかけたよなっ? 何? そんなに俺と(放送禁止用語)したいの!?」
「いえ、ご主人様がしたいというのであれば……その……」
「頬を赤らめるな! もういいよ、そんなにやりたいなら来週辺りにでもやってやるよ畜生!」
結論――ご主人様をいじめるのは、楽しい。
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